外積について

今回は外積について話をしようと思います。

外積は、ベクトルが2つあって、timesで書かれる量ですね。
{bf A}times{bf B}

まず幾何学的なイメージを説明します。外積というのはベクトル量で向きをもっています。{bf A}{bf B}の外積の向きは、{bf A}にも{bf B}にも直行する方向で、{bf A}times{bf B}の場合は{bf A}から{bf B}に右ねじを回す方向になります。{bf A}{bf B}の作る平面に直行しています。

外積の大きさというのは、{bf A}{bf B}のなす角をthetaとすると、
{bf A}times{bf B}=|{bf A}||{bf B}|sin{theta}
になります。内積の場合はcos{theta}でした。

{bf B}掛けるsin{theta}{bf A}の方向に対する{bf B}の垂直成分になっています。従って外積の大きさは{bf A}{bf B}の作る平行四辺形の面積になります。

外積がベクトルの成分を用いて計算すると、ややこしい式になるのです、これには分かり易い覚え方があります。{bf A}times{bf B}というのは、行列式(determinant)を用いて次のように書かれます。
{bf A}times{bf B}=left|  begin{array}{ccc}  {bf e}_x & {bf e}_y & {bf e}_z\  A_x & A_y & A_z\  B_x & B_y & B_z  end{array}  right|
ここで{bf e}_x{bf e}_y{bf e}_zはそれぞれx、y、z方向の単位ベクトル、A_xなどはベクトルの各成分です。これの計算方法は別の動画でも説明しますが、余因子展開という手法を用いれば次のように書けます。
left|  begin{array}{ccc}  {bf e}_x & {bf e}_y & {bf e}_z\  A_x & A_y & A_z\  B_x & B_y & B_z  end{array}  right|  ={bf e}_x(A_yB_z-A_zB_y)+{bf e}_y(A_zB_x-A_xB_z)+{bf e}_z(A_xB_y-A_yB_x)

このように書いておくと、ベクトル{bf A}times{bf B}のx成分がA_yB_z-A_zB_yなどとなっていることが明白で、この行列式の書き方を覚えておくと、とても便利です。

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